書籍『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』


勝間和代さんが「絶賛」したり「推薦」したりする本はかなり面白いです。
この『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』もそんな一冊。
原題は「blink : The Power of Thinking Without Thinking」といいます。言ってみれば「ひらめき」とか「直感」ってやつですね。

人間の直感力が如何に優れているか様々なエピソードを交えて書かれていますが、本書はそのエピソードが実に魅力的で、「第1感」にまつわる物語を読んでいるだけでも楽しい本です。

無意識とか潜在意識に関連した「直感」の世界はこれまで説明がつかず未知の領域といった感じでしたが、これまで行われてきた調査、研究の成果で随分と解明されてきているということがわかります。
本書の中で特に印象深かったのは、人間は焦れば焦るほどステレオタイプな意識を優先する、ということです。しかもこれが集団になるともっと「酷く」なるというのです。例えば、「黒人」と「白人」の顔写真を見せた後で、「銃」と「スパナ」の写真をランダムに見せると、「黒人」を見た後で「銃」を「銃」と応える速度は「白人」のそれよりも速い、というのです。この実験で被験者の判断時間を短くすると、「黒人」の後に「銃」を見せたときの「銃」と答える判断力は「さらに向上」するのだそうです。もちろん実験に臨むのは人種差別者などではありません。

著者のマルコム・グラッドウェルは世界的なベストセラー『ティッピング・ポイント』の著者でもあります。「ワシントン・ポスト」の記者を経て、現在は「ニューヨーカー」専属ライターを務めています。