映画「アバター」IMAX 3D


avatar

「アバター」を見てきました。国内4箇所しかないIMAXシアター3Dでの鑑賞です。
ひさしぶりに「新しいテクノロジーを駆使した映画」として楽しめるというワクワク感が、ものすごい期待を抱かせてくれました。それだけでも十分に楽しいひと時を過ごすことができたと言えるかもしれません。映画館も満席で、結局3日前にwebで予約。そのせいもあって気合の入り方が違います。
映画館もかなりの興奮度。というのも、30分前には多くのお客さんが映画館に押し寄せており、上映15分前の開場には一斉に人が入り口に集まりました。

映画のほうも期待に違わぬ出来、、、と言いたいところですが、さにあらず。
多くの方のインプレッションなどを拝見しIMAX3Dに2200円を支払った割には、「もうすこし」という印象でしょうか。

個人的にはいちばん気になったのは、
「この映画を気に映像業界は3Dへの移行を加速させるかもしれない」
という話でした。ですので、私は映画そのものよりもむしろ技術的な話のほうを注視しています。ストーリーは、よくあるハリウッド的な作りです。なので、シンプルに見やすい構成だと思います。「予告編で話は大体わかる」という噂は事実です(笑)さて、問題は3D技術。私は映画を見終わった段階で

「3D技術はまだ広がらない」

と確信しました。それは何故か?色々な問題をはらんでいるからです。これらをクリアにしないと一般のテレビが3Dになるなんて夢のまた夢、だと思います。

まず、
①3Dメガネ
これは大体おわかりになると思いますが、メガネをしている人がその上に3Dメガネをかけて映画を見るのは本当に苦痛です。だからといってそのためにコンタクトにするつもりは全くありません。やはり3Dといえども裸眼で見ることができなければ辛いと思いました。しかしながら、メガネでの3Dの見え具合はかなり改善されていることも事実。これは近いうちにもっともっと改善されてゆくことでしょう。

②カット割りが辛い
映画だからカット割があるのは当然、と思ってしまいますが3Dに関してはこれはあてはまらないと思いました。カットを割られると次のカットでフォーカスを合わせるのに時間がかかる上、非常に眼が疲れるのです。奥ピンの映像から急に手前にピントがくるとものすごい疲れます。文庫本読んで、遠くの山を見て、文庫本読んで、遠くの山を見て、と繰り返していると頭が痛くなりませんか?それと同じことが映画の中で起きるのです。だから究極は1カットで映画を作ることだと思います。もしくはせめて1シーン1カットとか。極力カット数を減らすことが絶対条件でしょう。

③上映は1時間程度で
上記理由もあって3時間弱もの映画はかなりの疲労を感じます。恐らく1時間ぐらいが程よい時間ではないかと思います。

④フォーカス強制は嫌
基本的に映画用のカメラレンズは大きいので被写界深度が浅いです。そうすることによって制作者側の意図をフォーカスに込めることが出来るのですが、これが3Dには邪魔となります。つまり、立体の空間においては「自分の目でピントを合わせたい」のです。「勝手にピントを決められた空間を覗く」という行為は何か不自然なのです。だから3Dにおいては基本的にパンフォーカスでなくてならないと面白くないです。と、同時にやはり疲れます。自由に3D空間を眺めることができてこそ「見るのではない、そこにいるのだ」的な感覚になるのではないでしょうか。

⑤レンズを吟味する必要あり
3D空間は観客がバーチャルな体験をするわけだから、撮影にも「人間の目に近いレンズ」で撮る必要があるのではないでしょうか?これは被写界深度の話にも通じますが、人間の目ではあり得ないフォーカシングとかもあるわけです。中には意図的にレンズを換えることはあるでしょうが、基本的には「人間の目」を意識したレンズ選びが大切になるのでないでしょうか。

いかがでしょうか。私はこの5つの課題をクリアにしたとき、「3D映画革命」がやってくるような気がしています。もしかしたらもう制作されているかもしれませんが。。。(笑)